耳鼻咽喉科・アレルギー科 たなかクリニック院長がお答えします!
のどについて
- のどにものが引っかかる感じがありとれません。何かできているのでしょうか?
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一番こわいのは腫瘍などが出来ていて、実際にのどが狭くなりつまり感が出ている場合です。
これは直接カメラなどで確認することが可能です。のど仏のあたりより上の範囲は耳鼻咽喉科で確認可能ですので、診察を受けていただくのがよいでしょう。特に同じような場所で引っかかる(いつもノドの右側よりで引っかかり感がある、など)場合は早い時期に一度診察を受けることをお勧めします。(ただし、何も見つからない場合もあります。この場合は、消炎酵素剤などの内服をしていただいて経過をみていただくことになります。それでも改善しない場合は定期的にノドの状態を確認し、異常がないかチェックする必要があるでしょう。) - 扁桃腺が良く腫れます。手術をしたほうがよいのでしょうか?
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風邪を引くと必ず扁桃腺に膿がついて、熱が39℃を超え、病院で点滴をしてもらわないといけないとか、扁桃腺の周りにまで炎症が広がって膿がたまってしまった、というような経験がある場合は、明らかに扁桃腺が炎症の増悪因子となっていると考えられるため、手術治療を行う方が良いと思います。
- 声が出にくくなって治りません(声のかすれ、嗄声)
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声が出にくくなった前後の状態によりますが、急に起こったのであれば声帯の炎症か、声帯への痰の付着などが考えやすいと思います。声帯は声を出すと動くところなので、一度強い炎症が起こるとなかなか治りづらくなります。(打撲した部分を動かしながら腫れが引くのを待っているような感じです。フツーは出来るだけ動かさないようにして腫れが引くのを待ちますよね。)
声帯を動かさないようにするには?声を出さないこと、なのですが、フツーに日常生活を送っていれば声を出さないわけにはいきませんので、しゃべらないでいい場面では極力しゃべらず、声の安静を保っていただくのが一番です。
また声帯は血液の流れの悪いところなので、内服薬などの効果も出にくい場所です。
そのため、ネブライザー療法を頻回に行っていただくのが良いと思います。
炎症以外にも、ポリープが出来ていたり、腫瘍が出来ていても声が出にくくなります。
徐々にひどくなってきた場合は、これらの疾患を考えないといけませんので耳鼻咽喉科でファイバースコープでの検査を受けることをお勧めします。 - 風邪のあと、咳だけが止まりません。
胸のレントゲンはなんともないと言われましたが・・・。 -
長引く咳については、何種類か病気を考えないといけませんが、意外と多く感じるのが鼻が影響している場合です。
のどを見ると咽頭後壁(口をあけたときに正面に見えるノドの壁)に粘液状の物質が張り付いていることがあります。吸い取ってみると鼻から落ちてきていることがほとんどです。
これを後鼻漏といいますが、これが存在するとノドの粘膜を刺激して炎症を長引かせたり、治りにくくしたりします。(咽頭後壁にはリンパ濾胞と呼ばれるリンパ組織が存在しますが、これの鼻に近い側だけが真っ赤になっている方が良くおられます)
こういった状態ですと、ちょっとしたことで刺激を受けて咳がでたり、横になって寝てから咳がひどく出たりすることがあります。
また、慢性の咳嗽としてアレルギー的な要素持った咳や、いわゆる咳喘息といったものもあります。
これらは投薬に対する反応を見て(クスリの効き具合を見て)判断するしかない場合もあります。 - いびきが大きいといわれますが。
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いびきはノドの粘膜が呼吸により振動して発生するものが多く、口蓋垂が長かったり、幅が広かったりする場合、口蓋扁桃が大きく、後口蓋弓の幅が広い場合などはいびきをかき易いノドといえます。
また鼻中隔弯曲症や、蓄膿症、アレルギー性鼻炎などで鼻の通気度が悪い場合はどうしても口呼吸が中心となるため、いびきをかきやすくなります。
また、よく経験されることと思いますが、飲酒されると粘膜の充血などによりいびきをかきやすくなります。
以上のように、いびきはノドの形が影響しているものについては手術治療でノドの形を変えるしか方法がなくなってしまいますが、鼻の通気度を改善することによって軽減する場合も考えられますので、一度耳鼻咽喉科で鼻、ノドの診察を受けてください。
またいびきがひどくなると睡眠時無呼吸症候群を生じている場合もあり、これは程度がひどくなると将来的に生命の危険を生じる場合もありますので、精査をお勧めします。